1999年OB戦

9月15日、おりから台風16号が九州に上陸し北上中、博多湾ではNNE6から8m、時には10mの強風(FJにとっては)が吹いていましたが、敬老精神に満ちた現役の周到な準備のもと、敢闘精神に満ちた修猷館OBは、艇が壊れるのではないかという現役の心配を気にもとめず、当然のごとくハーバーを出艇して、レース海面へと向かっていきました。

 

今年のレースは65歳から26歳までの幅広い年齢層が出走し、関東水域からわざわざ優勝を目指して初参加されたOBも加えてのにぎやかな開催となりました。

◆インターハイの雄が沈

レースは2年生のレース委員長の指揮のもと、スタートも本格的にフラグを使用してキチッと運営され、OBスキッパーと現役クルーの各艇は、10分前の信号から真剣な表情でマニューバリングを行っておりました。

 

1レース目は、全艇きれいなスタート、フルハイクのレースとなり、昨年優勝の最年長OBがきれいな走りで上マークをトップで回航しています。

会誌編集長は「昨年と同じ優勝者では記事にならないな」と思いながら本部船から見ていますと、上マークで後続艇が "沈" 、本部船の陽気なOB連は大喜び。

 

でも「敬老の日に老人を死なしたんでは・・」と、一応心配していると、やがて沈揚げして帰ってきたのは最年少の、しかもインターハイ優勝経験者。

本部船は笑いの渦、皆大いに安心しました。 結局第1レースは、昨年優勝の最年長OBがそのまま逃げ切ってトップのゴールとなりました。

 

第2レースは、トップ艇がスキッパーを交代してのレース、スタートは厳格かつ敬老精神高らかなレース委員長の判断で "オールフェア" 、1レース目にもまして全艇きれいなスタート(うち1艇近傍の水面だけ風向が違っていたようでしたが??)。

2レース目ともなると、トレーニング不足のOBスキッパーは疲れが出てきます。本部船ではレース艇がタックする度に絶望的な悲鳴が上がり、続いて安堵の声が流れていました。

 

◆3艇が沈6回の大混戦

やがて、絶望に続く安堵の声が途絶え「あれ誰や?」「ブルーのジブは?」「トップ艇を交代した○○さんでは??」。

意気盛んとはいえども無理は禁物、しかし現役のクルー1人では体重不足で船はなかなか起きません。だいぶ流された頃、観覧艇のクルーザーが近づいて、乗っていた飛び込み要員の現役1年生が沈揚げ協力し、敬老の日の精神は高らかに発揮されました。

このレースは、トップで最終マークを回航した艇など計3艇が計6回の沈で大混戦。強風下での沈揚げ経験のない現役下級生に、しっかりと安全教育・訓練も忘れないOB達でした。

 

いっぽうレースを終了した本部船上では、海面を漂流しているバッグを発見、「もしや中に1千万円入っているかも」と回収作業が開始されました。現役の艇購入費に少しでも役立てばという気は毛頭ないけれど、一度決めたことはやり通すという強い信念で、強風の中リバースの舵利きの悪いクルーザーを必死で操船しながら夢中になるOB達でした。 

◆レース艇不足の訴え

オカでは既に、現役諸君が用意したビールとバーベキューが準備完了。沈艇スキッパーもシャワーを浴びて、満足そうに話が弾みます。レース表彰は2年生の新部長より、はるばる横浜から参加し、手堅く2レースを完走して優勝したOBの手に記念品が手渡されました。

このあと例によって現役全員の自己紹介。

今年は全員積極的で明るい雰囲気の部員が揃っています。ただ、練習艇の不足から、常時6人の部員が ”オカキン” となり、海面にも出られないことと、今から来年のデュエット優勝を目指している部員に対して、レース艇が不足している現状も訴えられ、これに何とか対処しようとの真剣な討議も行われました。

 

今回のOB戦は、手違いで計画と連絡が遅れたにもかかわらず、多数のOBに参加いただきました。現役に代わり御礼申し上げます。現役諸君もご苦労様でした。

来シーズンに向け、この秋の練習の成果を来シーズンに十分発揮できますことをOB一同期待しています。

出席者は次の18名でした。(敬称略)

S26林暁夫、28谷伸明、29林宏美、29結城威、31秋山雄治、32太田英夫、32福元征四郎、32片の坂邦夫、37原田芳治、39冬至真也、40鶴木賢治、41山口住夫、45牧角龍憲、56入江彰、56岡本成道、H4岩田英昭、4高修治、8藤本賢

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